趣味掲載日：2018-10-24 【かわいいbet365 入金が作られる裏側に迫る！】フロップデザイン・加藤さんインタビュー

今回ご協力いただいた方

俳句を詠むように、瞬間の気持ちをbet365 入金にこめる

▲これまでに加藤さんが制作したbet365 入金の一部。独自のbet365 入金名、イラスト、bet365 入金によって構築されるどこか幻想的な世界観が多くのファンを魅了している。

― 加藤さんの作るbet365 入金は、自由な発想から生み出されている印象を受けます。bet365 入金デザインのアイデアはどのように思いつかれるのですか？

加藤さん： 普段の生活の中で、出かけたり、家事をしたりする中でふと浮かんでくることが多いです。

僕の場合、例えば「歴史小説の本文に合うbet365 入金を作る」とコンセプトを決め、それに沿って文字を作ることはほとんどありません。
日々生きている中での何気ない気づきや、自分の中ではやっていることに着想を得てbet365 入金を作っています。

瞬間瞬間の気持ちを形にするという意味では、俳句を詠むことに近いかもしれませんね。

― bet365 入金づくりを俳句を詠むことに例えるのは斬新ですね。思い浮かんだアイデアはデザインにどのように反映されているのか教えてください。

ねこかぶり

加藤さん： 「ねこかぶり」は三角形を使って描いた線が多くあります。

角を丸くしたので分かりづらいかもしれませんが、「い」「に」などの撥ねている部分がそれです。
その形が猫の耳に見えるなあ、と思って「ねこかぶり」という名前にしました。

僕の場合、bet365 入金を作るときに自分の中でつける名前と、完成した後につける名前は違うことが多いですね。

*上記画像の「」はうつくし明朝、句読点はなきむしポルカで代替しました。

なきむしポルカ

加藤さん： ホラー、サスペンス系の映画や書籍に使われる怖い雰囲気のbet365 入金をかわいらしい方向に持っていくことを目標に作りました。

濁点や「い」の二画目が、涙の形に見えるようになっています。

今までにないものを作る、というのもbet365 入金作りの楽しみの一つです。

*上記画像の「」はうつくし明朝で代替しました。

ひこね本丸ゴシック

加藤さん： 本丸シリーズは、日本各地のお城をイメージして作ったbet365 入金です。

「ひこね本丸ゴシック」は、なかなか本丸にたどり着けない彦根城の複雑な作りと、一筆書きでbet365 入金を作りたいという思いが組み合わさってできました。迷路を意識した線のデザインが特徴です。

― 制作の上で、特にこだわりを持っていらっしゃる部分はどこですか？

加藤さん： ひらがなです。日本語の文章では、ひらがなが一番目立つのでbet365 入金デザインの中心になります。

僕の場合、bet365 入金のデザインを思いついたときに、頭の中に浮かんでいるのもひらがなですね。

個人的には、日本独自の文字であることと、造形がかわいらしいところがお気に入り。
bet365 入金制作は、デザインしたひらがなを自分で好きになれるか考えながら作業しています。

― 日本語のbet365 入金は、ひらがな、カタカナだけでもそれぞれ50文字。漢字を加えるとなると、さらに膨大な文字を作る必要があります。多数の文字に統一感を持たせるのは難しくありませんか？

加藤さん： アイデアを思いついた時点で、頭の中にbet365 入金の完成形が8割方できているのでそんなに困ることはないです。

bet365 入金を作り始める際、鉛筆でラフを書いてコンセプトがデザインとして実現できるのか、確認する人も多いのですが、僕の場合は最初から本番を書きます。

いきなり本番の字を書いても特に行き詰まることなく完成させられるのは、キャリアがbet365 入金デザイン一筋ではないからかもしれません。
実は、僕は家具のプロダクトデザイナーからキャリアを始めています。イラストレーターとしても活動しているし、bet365 入金以外のものづくりの経験が制作に生きているのではないでしょうか。

どれだけ時間をかけてもbet365 入金が「完成」することはない

▲モニターいっぱいに映し出される加藤さんが制作したbet365 入金。写真は、一度デザインした文字に細かい修正を反映させている場面。

― 1つのbet365 入金を作るのに、どれぐらいの時間がかかっているのでしょうか？

加藤さん： ひらがな、カタカナのみのbet365 入金の場合は、制作開始から完成まで1ヵ月で作ると決めています。
最初の2週間でbet365 入金を終えたら、後の2週間は調整の期間です。

漢字を含むbet365 入金の場合は、漢字の制作だけで2年以上費やします。
ひこね本丸ゴシックに入っている漢字は4000字なのですが、どんなに忙しい日でも1日に25～50文字作っていました。

1日でも文字を作ることから離れてしまうと、再開した時に感覚を取り戻すのに時間がかかってしまうんです。

bet365 入金会社が書体を作る場合は、もう少し長いスパンで作られています。
大勢で長い時間をかけてbet365 入金して、調整することが多い。

僕は一人でできる範囲で作っていて、それと比べると制作期間は短い方です。

― 調整とはどのような作業をするのですか？

加藤さん： 文字を文章として並べたときに、おかしい部分や見た目の悪い部分がないかを確認・修正していく作業です。

bet365 入金は単体の文字では問題がなくても、他の文字と並べたときに違和感が生まれることがあります。

小冊子が作れるぐらいの分量の文章を画面いっぱいに打ち込んで、ひたすら修正。制作期間の半分から1/3は調整に使っています。

▲小さい文字で長い文章を書いても、見た目が崩れないのはデザイナーさんが時間をかけて調整を行っているから。(使用bet365 入金：うつくし明朝)

―「完成した」と判断する基準を教えてください。

加藤さん： 本当の意味で「納得のいくbet365 入金が完成」することはないですね。

どれだけ調整しても気になる部分は出てくるし、途中ですべての文字を作り直したくなることもあります。
過去に作ったbet365 入金も今見ると「もっとこうすればよかったな」と思うことばかり。

bet365 入金を作る作業は本当にキリがないから、「1ヵ月で終わらせる」と時間を区切ってその中で最大限できることをやっていくのです。

*見出し1、見出し2で紹介した画像に、『星の王子さま』（岩波少年文庫　訳・内藤濯）の本文を引用した。

僕にとってbet365 入金はホームセンターで売られている湯飲みと同じ

▲加藤さんがこれまでに制作したbet365 入金は、本のタイトルに使用されたり、掲載されたりしている。

― bet365 入金を作り続けて20年。bet365 入金のどこに魅力を感じていますか？

加藤さん： 日常の生活に溶け込んでいるところです。
僕は、bet365 入金とホームセンターで売られている湯飲みは同じだと思っています。

ホームセンターで売られている湯飲みが、給湯室に置かれていても、そのbet365 入金を気にする人はあまりいませんよね。

でも、みんな毎日当たり前のように湯飲みを使っている。

bet365 入金も同じです。bet365 入金の違いを意識したり、形を見ただけで名前を言えたりする人は少ない。

でも、みんな毎日仕事の資料やメールでたくさんの字を目にしています。意識されないけれど、直接的に人の役に立っているところが好きです。

これは、大学でプロダクトbet365 入金を学んだ時に「人の役に立つものを作れ」と恩師に言われたことが、今でも、ものづくりの土台になっているからだと思います。

▲コンビニに売られている商品パッケージにも、加藤さんの作ったbet365 入金が。

それから、湯飲みもbet365 入金も、20～30年同じデザインがずっと使われていることが多い。物としての寿命が長いんです。

大きなデザイン会社が、明治時代に作られたbet365 入金を復刻してリリースしていることもあるくらい、昔デザインされたものがいまも愛されています。

僕の作るbet365 入金はそういったタイプのものではないかもしれないけど、寿命の長さや後世に残るところに魅力を感じます。

― 今後の活動について教えてください

加藤さん： 小説の本文に使われる「本文体」を今作っているbet365 入金が完成したら制作したいです。

ラノベ、恋愛小説、サスペンス…ジャンルによって本文のbet365 入金が違ったら面白いと思うんです。
「基本は明朝体」という縛りを大切にしながら、ジャンルの色をbet365 入金で出していけたらいいな、と。

何より、僕はbet365 入金制作以上に、1人でも多くの人にbet365 入金の楽しさを知ってもらう活動を大切にしています。

これまで、bet365 入金擬人化コンテスト、たった5文字のbet365 入金コンテストなど、bet365 入金を身近に感じてもらえる参加型の企画「bet365 入金祭 *外部サイトにリンクします」を毎年行ってきました。

これからもずっと活動を続けて、最終的に1億人ぐらいの人にbet365 入金の楽しさを伝えたいです。

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